こんにちは。茂貫です。
本日は全期間固定金利の「フラット35」についてのお話。
どんな方がオススメなのか解説していきますね!
どんな方がオススメなのか解説していきますね!
結論:オススメな人は4タイプ
まず、結論から言うと下記の4タイプの人はフラット35がオススメです。
既に土地がある人
景気によって家計を左右されたくない人
総予算の1割以上自己資金がある人
自営業の人
景気によって家計を左右されたくない人
総予算の1割以上自己資金がある人
自営業の人
一つずつ理由について説明していきます。
既に土地がある人
土地購入からの方ではなく、実家などを建て替えるなどすでに土地を持たれている方はフラット35はオススメです。
なぜなら、「つなぎ融資」の負担が少ないから。
つなぎ融資とは、注文住宅で分割融資(着工金・中間金・完了金を支払う際に銀行からお金を借りる行為)をする時に、発生する利息のこと。
例えば、着工金600万円を支払う時に融資を受け、つなぎ融資が1%・建物の引き渡しまでの期間が4カ月だった場合、
600万円×1%(0.01)×4カ月(4/12)=20,000円
のつなぎ融資を銀行に支払わないといけません。
変動金利の場合、つなぎ融資の利息は通常の金利で済みます(0.4~0.7%くらい)。
しかし、フラット35のつなぎ融資の利息は2~3%くらいになります。
どの程度違うかというと、先ほどの着工金600万円を例にしてみると
変動金利のつなぎ融資0.5%なら
600万円×0.5%(0.005)×4カ月(4/12)=10,000円
フラット35のつなぎ融資3%なら
600万円×3%(0.03)×4カ月(4/12)=60,000円
上記のような差が生まれます。
つなぎ融資の利息が高いのはフラット35のデメリットのひとつでもあります。
また、土地から購入する場合は建物だけでなく、土地の利息分も発生します。
土地は「金額が高く、融資期間が長いため」金額が高くなります。
例)土地金額3,000万円(建物引き渡しが6カ月後)・着工金900万円(同4カ月後)・中間金900万円(同2か月後)・完了金900万円
つなぎ融資利息3%だった場合、
土地 3,000万円×3%(0.03)×6カ月(6/12)=45万円
着工金 900万円×3%(0.03)×4カ月(4/12)=9万円
中間金 900万円×3%(0.03)×2カ月(2/12)=4.5万円
土地購入からだとつなぎ融資の合計は58.5万円になります。
これが土地をすでに持っているとつなぎ融資の合計は13.5万円(土地のつなぎ融資45万円がかからなくなるため)。
その差はなんと45万円!
大きな金額ですね。
土地を持たれている方はこの費用がないので非常に有利です。
景気によって家計を左右されたくない人
フラット35の特徴は、金利が「全期間固定」である点。
ローン返済のスタート時は確かに変動の方が金利が低いと思います。
しかし、今後の金利動向についてはどのように推移していくかは誰にも分かりません。
もしかすると、ずっと低金利のままで変動金利の方が結果として良いかもしれませんし、急激に高金利になる場合もあるかもしれません。
そのような状況の中で、「今後の景気変動により、金利が変化するのは面倒。それによってローンの返済金額が増えて家計が圧迫されるのはイヤ」という方はフラット35がオススメです。
総予算の1割以上自己資金がある人
フラット35の場合、自己資金がどのくらいあるかで支払う金利が変わるのをご存知でしょうか?
総予算に対して融資額が9割以下であれば金利は1.33%、9割超であれば1.59%になります。
つまり、総予算4000万円だった場合、400万円以上を自己資金で対応することが出来れば返済金利は抑えられるということです。
例えば、借入金額4000万円で借入期間が35年の場合、金利が0.26%違うと総支払額差は213万円!
頭金をたくさん貯める必要はありませんが、1割程度を確保出来ると良いかと思います。
自営業の人
ローンを借りる時に自営業の方は非常に不利になります。
何故なら、ローン審査で見られる基準は確定申告の「収入」ではなく、「所得」だからです。
収入-必要経費=所得
という式が成り立ち、自営業の方は節税のために出来るだけ課税所得は上げないように工夫されていると思います。
収入が多くても所得を少なくすると「お金を借りる」という点では非常に不利になります。
所得を減らすと、税金は払わなくて良いですが、その代わりお金が借りにくくなります。
つまり、住宅ローンを組む場合は審査対象の年度に関しては、所得を調整する必要があります。
この時にフラット35であれば、審査年は直近の1年分のみ。
しかし、民間銀行の変動金利の場合は3年分の確定申告をチェックされます。
つまり、3年間収入を上げないといけなくなるため、その分税金も多く支払わないといけません。
その点、フラット35であれば、1年分の税金負担で済みますので支出を最低限に抑えることが可能です。
まとめ:フラット35は誰にでも適しているわけではない
いかがでしょうか?
適している4タイプの方をご紹介しました。
逆に「適していない人」は
長期借入をしない人
自己資金が少ない人
自己資金が少ない人
となります。
10年以内の借入期間であれば、金利が上昇するリスクも少ないので、変動金利の方がメリットが高いと思います。
また、自己資金が少ない方だと借入金利が高くなるので、建てた後の支払い負担も多くなるのであまりオススメはしません。
以上のようにフラット35は「適している人」「適していない人」に分かれます。